大規模マンションでは、
これまでは、貯水槽式による給水がスタンダードでした。
先日の停電で、私の住む8階建てのマンションでは、
電気は使えませんでしたが、断水することがありませんでした。
数年前に、直結増圧式の給水方式に変更していたからでした。
直結式と貯水槽式の違いはこんなものです。
3階建まででしたら、ポンプは必要ありません。
4階以上のマンションの場合、ポンプで圧を上げないと上層階まで届きません。
では、停電でポンプが動かないのに、なぜ8階でも水が届いていたのか?
水道局に聞いてみました。
ポンプで圧を上げる時、周辺すべての世帯で、マンションでもすべての世帯で、
3か所(台所、お風呂、トイレ)で水を使っていても出るように、
ポンプで圧をかけます。
先日の停電の時は、
ガスは使えてもお風呂が沸かせなかったりで、水の使用量が極端に少なかった。
そのため、水道管の圧が通常よりも高くなり、
水道管の圧だけで8階まで水が上がったのでは、ということでした。
貯水槽は、1日に使う水の約半分くらい溜めることができるので、
非常時には、貯水槽を急遽、緊急給水タンクとして使えます。
しかし、停電が続くと、タンクには水が供給されないので、
使い果たしてしまえば、おしまいです。
一方、地震等で水道管が破損してさえいなければ、
直結給水ならば、ある程度の高さのマンションでも水が出ることが分かりました。
停電しても、3階までは水道管そのものの圧で水は上がるそうです。
貯水槽方式と直結方式の違いはこんな感じです。
直結方式に変更するには、それなりに費用がかかりますので、
貯水槽の更新の時に検討するマンションが多いようです。
うちのマンションの場合も、
貯水槽の更新費用と点検などのランニングコストを検討し、直結に変えました。
市内では、マンションの直結方式への変更はまだ進んでいないそうです。
災害時のことを考えれば、一考の価値はあるかと実感しました。