東日本大震災による原発事故から9年目を迎えたフクシマ。
まだ、帰還困難区域が残り、裁判では東電の責任が問われませんでした。
台風19号から1週間。
福島県での被害が一番大きかった。
自然は弱い所を更に叩く、なんとむごいことでしょう。
洪水では、汚染物質を入れたフレコンバッグが流出しました。
汚染物質は土砂や水と混じり、どこへ行ったのか分からないという。
雨で流された放射性物質もあるかもしれません。
汚染水は薄めて大阪湾に流せばいい、という松井大阪市長。
フクシマは今どうなっているのか。
はんげんぱつ新聞の編集委員の末田さんにお話ししていただきました。
今日の講演会では、原発事故の原因は、
1つには、地震による配管系の亀裂
2つには、津波による電源喪失
ではないか、と考えられると指摘。
しかし、裁判では、津波の被害が想定されたかどうかに絞られ、
「(事前に指摘されて認識していたが)想定外の津波だった、
万が一の事故対応を回避する対策を行うと、原発運営ができない」
と、(地裁では)無罪の判決が出た、とお話されました。
そして、フクシマの今は、
汚染土を造成地(かさ上げ地)の盛り土のアンコに使う、
その土の上に、今は花などを植えて、農業の復興を目指している。
汚染水は希釈して海に流す、という取り組みが提案されている。
福島県では甲状腺がんの発生率が明らかに高くなっているが、
因果関係を否定している。
県外避難者の補償を打ち切り、退去、家賃請求裁判が行われている、などなど、
被災地にだけ負担を強いることになっている、現状をお聞きしました。
では、原発電気を使っている日本全体で汚染土や汚染水を受け入れるべきか、
については、汚染物質は拡散することは禁忌であり、
国と東電が地元に深く謝罪し理解を求め、移動させず、
あと50年保管すれば線量は0に限りなく近づく、そうです。
万が一の責任をとらない、国や電力会社の原発再稼働を
このまま進めていくわけにはいかない、と思います。
電気不足、電気代高騰にどう対応するのか、との問いを受けますが、
今のフクシマの現状をどうするのか、
また原発事故が起きたらどうするのか、には答えてくれません。
地球規模で見ても最悪の原発事故は、無かったことにはできません。
フクシマのことはずっと考え続けなければならないと考えます。