8月8日は埼玉県幸手市、9日は越谷市へ視察に行ってまいりました。
(パワーポイントを使ってお話をしてくださった中野医師)
幸手市では、「地域包括ケア」について研修。
包括ケアとは、医療と介護を連携して行う事業です。
団塊の世代が大挙して後期高齢者(75歳)に移行すると、
医療ニーズが高まりベッド不足が考えられます。
それを在宅医療で対応するシステムを作ることがまずの目的だと思われます。
各市で同様の取り組みが行われておりますが、
幸手市の特徴は、医師会が核となっていること。
医療機関は、患者が増えれば増えるほど収益は増えます。
それなのに、生活習慣を見直し、地域の見守りを進め、
疾病の重篤化を防ぐことで、その人のQOLを高めようとしていることです。
説明をしてくださった、東埼玉総合病院の中野医師の言葉からは、
人の老後を支えていくのは医療だけではない、という哲学が感じられました。
伊丹市では、地域包括支援センターが核となって進めています。
地域の支援力、医療機関との情報共有・連携を高めていくことが、
今後の課題と思われます。
(越谷市議会議場。再来年に新庁舎が完成すると、ここも取り壊されます)
越谷市では、夏休み期間の児童くらぶについて研修。
給食センターが直営で運営されている越谷市では、
センターの職員から、長期休暇中の施設と職員の有効活用として提案があり、
平成18年から2週間程度給食が実施されることとなりました。
長期休暇中には、給食センターの定期的な修繕が必要で、
夏休み期間全日の提供は難しいとのこと。
それでも、1日でも多く給食が出せるよう努力されているそうです。
給食の注文は、1日単位で申し込みができますが、
申し込みの締め切りが、お盆前の期間は6月末、
お盆後の期間は、7月末までと少しタイトなのが難点。
給食の献立も、夏休み期間特別となっていて、
できるだけ残食の少なくなるようなメニューにしているとのこと。
伊丹市でも夏休みの児童くらぶにも給食を、という声はあります。
夏の暑い時期は食品が腐りやすくなるので、安全面から実施して欲しい、
保護者の負担軽減のために実施して欲しい、という理由が多いと聞いています。
ただ、給食センターの職員さんが臨時職員であることを考えると、
給食実施する人件費の増加が大きなネックとなります。
みんなが休んでいる夏休みも学校へ行く子どもに、
せめて「お弁当」で「夏休みらしさ」を味わわせてあげたい、という声も。
他市では、民間の弁当業者を利用しているところもあります。
子どもの育ち、親の負担軽減、財政負担の少なさ、を考慮して、
どのような形がいいのか、検討していくべき課題と思います。
行けば行ったで、得る物のある「常任委員会視察」ですが、
すべての委員にとって関心のあるテーマとは限りません。
興味のない委員は、視察の間「お客さん」状態であったりします。
本当に常任委員会視察が必要か。
必要ならば実施したらいいとは思いますが、
委員会視察について考え直す時期に来ていると思います。
「視察ありきで行先を考える」という慣行は止めにして。