代表質問が集中したテーマが、待機児童についてでした。
私も、「幼児教育推進事業について」の中で取り上げました。
Q.国に先駆けて昨年4月から実施した4、5歳児の保育料無償化。
その影響は、どのように現れたのか?
A.全国的に人口が減少する中、伊丹市は転入が増えて微増となっている。
特に、1歳児人口が他の年齢よりも多くなっているという結果が出ている。
無償化というよりは、待機児童0が影響しているのではないか。
新年度の保育所入所希望者は昨年から25%程度増えている。
保育所の定員を増やし、保育士を採用するよう支援策も打っているが、
待機児童0人を達成するのは厳しい状況にある。
引き続き調整などに努力する。
というものでした。
保育所は年齢によって、保育士が担当する児童の数が違います。
0歳児 1:3 (保育士1人が3人の幼児を見る)
1~2歳児 1:6
3歳児 1:20
4~5歳児 1:30
が、国の基準です。
年齢の低い幼児の希望者が集中すると、見合った保育士の数が必要となり、
部屋はあっても保育士が集まらなくて、待機児童が出る、ということになります。
そこで、「定員の弾力化」と言って、定員を超えて入所できるようになっています。
年度途中の入所に対応するためで、現在ではだいたい25%程度まで認められています。
この弾力化の増員分を4月時点で使い切ってしまえば、年度途中の入所は不可能です。
保育所に入りやすいから、と伊丹市に転居してこられた方の期待にどう応えるのか。
どんどん保育所を誘致しても、子どもの数は確実に減っているのですから、
20年先、もしかしたら10年先には定員割れの保育所が出てくるかもしれません。
待機児童対策を自治体の保育所施策だけで解消するのは無理があると思います。
多様な保育のあり方、男性の働き方改革、企業の働かせ方改革、国の制度改革。
子どもを産み育てやすい社会にする方法をいくつも考えないといけません。