先日、介護ヘルパーをしている女性からお話を聞きました。
利用者さんのセクハラを事業主に伝えたところ、
おおごとにしないで欲しい、そのことを誰にも言わないで欲しい、
担当を変えるから、と言われて、何も変わらなかった、ので、
事業所を辞めることにした、なんとかならないのですか、と。
彼女はデイサービスの事業所に勤めていて、
利用者さんを自宅までお送りするときに添乗するのだとか。
お一人暮らしなので、お部屋の中まで付いていくと、
手を握って、パンツを脱げ、と言われたそうです。
それも1回ではなく、何度も。
担当を代えてもらっても、デイで会うので、無視すると、
そのたびに、冷たい、つれない、と言われるのが苦痛だったと言います。
介護現場のセクハラ・パワハラはとてもよく聞きます。
高齢者だから軽く流してはいますが、不快な思いです、
とおっしゃるヘルパーさんもいらっしゃいます。
被介護者本人からだけではなく、家族からセクハラを受けることもあるそうです。
男性の家族から抱きつかれることもあるそうです。
どうも、利用者さんやその家族の方は、
ヘルパーを女中と勘違いなさっているように思います。
むかしむかし、女中さんはそんな被害を受けることもあったと、
小説や映画でも描かれていますね、
私は体験がありませんが。
ヘルパーは女中ではありません。
れっきとした「介護専門員」です。
体を拭いたり、お風呂介助したり、食事介助したり、歩行介助したり、
妻か娘か、はたまた女中か、そんな気になってしまうのでしょうか。
妻や娘にそんなことをしたら、しばかれます。
いわゆる「女中」なら、旦那様のいうことなら断れません。
女中には、セクハラしてもいい、と思っているのでしょう。
利用者さんの家族も、家事介護の場合は、
「掃除が行き届いていない、本人のことしかやっていない」
というお声を聞きます。
だからあ、女中じゃないってばあ!
介護職員の専門性が確立されていないことが原因です。
介護職員はプロです。
妻の代わり、娘の代わりのお手伝いではありません。