兵庫県議会便りがポストに投函に投函されていました。今週、マスコミを賑わした野々村県議会議員は、総務常任委員会に所属されているのですね。
政務調査費とは文字通り、政治課題を解決するために調査研究に使うものですが、2012年の法律改正で「政務活動費」となりました。これまでの「調査研究」に加え「その他の活動」にも使うことができるとなって、議員活動全般の費用をこれからあてることができるようになりました。
さて、兵庫県議会では野々村議員に不正支出の説明責任を果たすように求め、できなければ辞職を促すようにはたらきかけているとか。
西宮市民から選出された議員ですから、彼に投票した西宮市民がどう考えているかがまず重要だと思います。彼が辞めればこの事件は幕引き、では、問題の根本的解決にはならないと思っています。会見は感情的でしたが、私たちは感情的にならずに冷静にこの問題の解決を求めていきたいと思います。
1つは、不正支出の内容を明らかにさせること。行った先やそこで何をしたか、それで議員が持つ課題解決につながったのか、すべてはっきりさせてもらう。切手や事務用品の大量購入については、どう使ったのか残っているのかなど、明細を出してもらう。不正を疑われている以上、身の潔白を晴らすためには彼にとっても必要なことでしょう。税金で支出されている政務活動費ですから、わかりませんでは説明にはなりません。
その上で、例えば出張の事実がないのに交通費を計上していたとか、切手は転売していたということになれば、業務上横領、サギですから、犯罪となります。議員辞職で済まされるものではありません。
2つは、他の議員はどうなのかとういうことです。ほかにも切手を大量購入していた議員がいたとう報道もありました。野々村議員のためにとばっちりをうけてはかなわん、とばかりに議員辞職だけに突き進むのではなく、兵庫県議会として今回の問題の特別調査委員会を立ち上げ、すべての議員の2013年からの政務調査費の報告書の全面公開を行うべきだと思います。それができてこそ、県民から選ばれた、議会ではないでしょうか。
3つは、議員歳費とは別に、年間で交通費300万円、政務活動費600万円が妥当な金額なのかどうか、検証する必要があると思います。きちんと収支報告を出し、その使途も規定に忠実に守って支出し、余れば返還をしている議員もいます。一方で、1円残らず使い切ってしまう議員もいます。2012年に拡大解釈された使途も含めて検討されたいと思います。それは、外部からではなく、できれば議会として改革していってほしいと思います。
4つに、これは兵庫県議会に限った問題ではありません。それぞれの自治体の市民が自分のところに政務活動費はどうなっているのか、興味をもって、情報公開を求めていくことが、大切だと思います。
ちなみに、伊丹市議会では、政務活動費は月額6万円、年額72万円。報告書は専用のフォーマットがあり、領収書も当然必要で、議会事務局が厳しくチェックをしています。もちろん、残金を返還する議員も全額使いきる議員もいます。