(梅雨の初めころに摘んだドクダミ、洗って干す前、バスタブに満杯!)
先日の一般質問のうち、
退職手当基金に関する質問が、
時間切れで中途半端に終わってしまったので、
ここで、書いておきたいと思います。
伊丹市には、
「一般職員退職手当基金」と言うものがあって、
昭和49年に「団塊の世代」の職員の大量退職に向けて、
退職金がその年度に負担にならないよう、積み立ててきました。
ピークは、平成19年度で、普通・勧奨退職を含めて、
なんと、123人の職員の方が退職し、
退職金の総額は30億9600万円、
基金からは、10億9500万円取り崩して、残が11億8700万円。
つまり、一般会計からは約20億円の退職金を支払った、ということになります。
で、その基金はどうなってるかと言えば、今は、
毎年の退職金の平均を7億5千万円と見積もって、
その年の支払いが7.5億円を下回ったら差額をつみたて、
7.5億円を上回ったら、基金を取り崩す、ルールで管理しています。
市職員さんの平均退職金が2100万円と見積もっているそうで、
退職者の平均が33人くらいならば(そう答弁されてました)、
年間6億9千万円。
もはや基金は必要ないのでは、と思っています。
また、定年年齢が、65歳までに延長され、
定年者が出ない年でも、7.5億円ルールを維持すると、
なんと、最初に基金を取り崩す(R16年)までに
80億円も溜まる計算なんですね。
今現在でも38億円の残高があるのだから、
もう基金に積んだりしなくても、
足らずの年度分は今の基金の残金で間に合います。
ということは、これから10年程度は、
7.5億円と退職金の差額が新たな財源となります。
合計35億円程度。
高校生までの通院無償化が毎年2億円ですから、
やろうと思えばできますよね、市長!
とお聞きしたところ、
「国ではこども医療費助成について触れなかったから、
国が10年内に追いつてくるか分からないし、
その事業が最優先かどうか、基金の在り方も含めて
検討したい」というようなお返事だったと思います。
この退職手当基金の他にも、
・公債管理基金(借金の返済の一部に充てる) 115.2億円
・公共施設等整備保全基金(施設の修繕等に) 37.9億円
・財政調整基金(いわゆる「貯金」) 66.0億円
・退職手当基金 38.1億円
合計で 257.2億円
貯金はあった方がいいけれど、
市民って年度によって移動するから、
個人の家の貯金のように、
税金を納めてくださった市民に使えるとは限りませんよね。
思いがけなく税収が増えたり、国の交付金が多かったりすると、
すぐ基金に積んでしまうけれど、使う時には使わなきゃ。
また、退職手当とか、公債管理とか使う目的が決まっていると、
いきなりお金が必要になった時に使えないので、
貯めるなら、一般家庭の貯金にあたる
「財政調整基金」に貯める方がいいと思います。