(いずれアヤメかカキツバタ、さて、どちらでしょう?答えはショウブです)
先週、改正国民投票法案が参議院で可決成立しました。憲法改正へ手続きがひとつ進んだことになります。憲法改正の国民投票ができる年齢を18歳とした点に、現在の選挙権との違和感があります。
現在の20歳を成人とする根拠は、民法第4条にある「年齢20歳を成人とする」です。それを受けて、選挙権は20歳からとなっています。衆議院で成立したときに「2年以内に選挙権を18歳に引き下げる」という付帯事項があったと思います。参議院ではどうだったでしょうか?ただ、憲法を変える国民投票が18歳で可能とあれるなら、より身近な選挙でも18歳に引き下げるほうが、整合性が取れていると考えます。
選挙権を18歳に引き下げるということは、成人年齢を18歳に引き下げることになります。現在20歳以上にしか認められていない「大人としての権利」は、①選挙権②飲酒③喫煙④ローン契約⑤公営競技の投票権購入(つまり競馬や競艇で遊べる、パチンコは18歳から)があります。18歳が成人となれば、これらも18歳から認められることになります。
その一方で、もう大人とみなして認められているものもあります。先ほど書いた、パチンコ、風俗店に行ったり働いたりすること、車の免許(自動2輪は16歳ですね)などがあります。
そうすると、20歳の祭典、とお祝いされている成人式も18歳の時になり、2分の1成人式は、9歳となってしまうのでしょうか。
成人年齢は世界的にみると、18歳が圧倒的に多く、日本と同じ20歳としている国はタイ、台湾、パラグアイ、モロッコなど少数です。
18歳に選挙権を引き下げるのは、「政治における市民参加の拡大を図る」ためだそうです。今でさえ政治に無関心な若者が多く、投票率も低迷している現状があります。学校教育で政治について教えることはほとんどありません。「政治」「宗教」には触れない、のが今の教育です。政治とは、民主主義とは、日本の社会とは、をきちんと理解できるような情報や知識や機会を子どもたちに与え、自分の考えで投票ができるようにするのも、教育の大きな責任だと思います。
ただ、今の教育現場にそれを任せてしまうことの危険性は、十分に考えられますが。