大牟田市のイノベーション創出拠点は、
旧商工会議所の土地建物を所有する企業が、
市の助成を受けて整備したものです。
整備にかかる市の補助金は1億円だったそうですが、
実際にリノベーションにかかった費用は3億円を超えたとか。
差額はその企業の持ち出しとなります。
拠点の運営補助金は、
1年目600万円、2,3年目1,200万円。
事業者は、拠点のスペースを賃貸して運営費を捻出しているそうですが、
補助があってもなかなかの赤字でしょう。
また、入っている団体企業も決してペイできる状況ではなく、
大牟田市や大牟田市の産業の活性化のためにと、
頑張ってくださっているのだと、伺いました。
かつて、炭鉱で栄えた大牟田市には、
産業インフラは整っていますが、
今の若者が喜んで働くような産業ではありません。
2交替の工場勤務はイヤ、モノづくりよりデスクワークがいい、
という状況らしく、若い人は市外や県外に出て行ってしまうそうです。
拠点施設では、IT関連企業を誘致し、
地元の若者の中から、IT人材を育成し、
地域企業にIT導入を進めていく、
というスキームを構築し、取り組んでいるところです。
(凸版印刷株式会社の工房、クールなラボでした!)
テレビコマーシャルでよく見かける、
「印刷だけじゃない、トッパン」で有名な
凸版印刷株式会社も、「ICT KOBO ARIAKE」を開設し、
Uターン組や地元のSEの採用を行っています。
イノベーション創出とか、町おこしとか。
ともすれば、行政主導だったり行政の補助金ありきで
進めていくところが多い中、
地元企業の本気度、地元愛の本気度を見せていただきました。