金曜日、市立伊丹病院検討特別委員会の視察で、
加古川市を訪ねました。
加古川市は、市民病院の再編に当たって、
企業立の神鋼加古川病院と統合し、
加古川中央市民病院を2016年7月に開院しました。
運営形態は「地方独立行政法人」式を採用しています。
もともと400床をもつ市民病院は常勤医師不足により、
経営も運営も厳しい状況にありました。
市内には中規模病院が多くあり、
どこかと統合して、高度医療を提供することで、
市民病院の安定運営を目指すことにしたそうです。
様々の検討の結果、企業立の神鋼加古川病院と統合するという選択に至りました。
そのステップは非常に興味深いものです。
神鋼加古川病院を企業買収、加古川病院機構を設置。
加古川市民病院を加古川西市民病院に、
加古川神鋼病院を加古川東市民病院に名称変更し、機構が2病院を運営。
2病院を統合し新病院を開院することを検討、5年かけて準備。
2016年7月に加古川中央市民病院を開院。
加古川東市民病院跡には、民間の病院を誘致。
Q.身近な場所にあった病院が無くなることへの反対の声は?
中規模の病院が2つあるよりも、高度医療が提供できる病院に期待してもらえた
Q.2つの病院のカラーや風土の違いはハードルではなかったのか?
新病院開院までの5年間で1つの病院という意識を高めていった
Q.2つの病院の給与や労働条件に違いはどう対応したのか。
医師や看護師ほか病院勤務の人の不利にならないようにした
Q.公営企業から地方行政独立法人への変更は、現場で受け入れられたか
より良い医療を求めることが最高の使命であるプロは、公務員にこだわらない
病院の統合が叫ばれる前に取り組みを始め、
じっくりと時間をかけて統合に向けて進めてきた、ということでしょうか。
では、伊丹市でもこの先10年の時間をとって進めればいいのでしょうか。
(これから結論が出るところですが)決まった以上は速やかに進めるべき、
直面する課題には、前例(例えば加古川市)を参考に丁寧に向き合うべき。
市民には進捗状況などを逐一知らせるべき。
であると、考えます。