熊本地震から1年半となる10月16日から3日間、
全国災害ボランティア議員連盟の研修で熊本に行ってきました。
西原村の仮設住宅の集会所。
従来のプレハブだけでなく、木造・バリアフリーの住宅50戸も建設されていました。
仮設住宅には、地区ごとに入居してもらうことで、地域コミュニティからの孤立を無くし、
サロンや地元の野菜などを売るお店も併設されていました。
仮設入居は3年が限度のために、今後自宅再建が課題になるが、
高齢者が多く、資金的にも家族構成的にも課題が大きいとのこと。
くまもと県民テレビでは、災害時におけるローカル局の責務について
当時のデスクだった大木さん(↑の写真の人)にお話しを伺いました。
全国テレビでは被害状況を伝え、広く多くの人に知ってもらうことが必要だが、
ローカル放送は、生活に必要な情報を届けることに特化した。
テレビが見られない人たちもいることから、ツイッター、フェイスブックも利用し、
避難生活で必要な情報を徹底的に伝えることに努めたそうです。
復興に向けて天守閣の修繕工事には着手していますが、
天守を取り巻く櫓の地震当時のままの姿に心が痛みました。
観光産業が大きな比重を占める阿蘇地域では、
土産物店やお食事どころは廃業を覚悟したそうです。
阿蘇山に続く道路がいち早く修復されましたが、
観光客は「見ることができないだろう」と大幅に減少。
再開したリフトは阿蘇山の噴火でまたも営業中止になった。
自然が相手の観光産業の弱さを改めて知りました。
当事者のお店の方は、復興に向けて利用できる支援制度が分かりにくかった、
被災してどうしていいかわからない人には、届ける工夫が欲しいと語ります。
阪神淡路大震災を経験した私たちですが、
新たな災害に見舞われた時に、冷静に行動し、
速やかに復興に取り掛かれるかは疑問です。
その時々で災害の規模や種類が違うだろうし、住む人も違います。
ただ言えることは、自助の備えをしておくことが大切だということ。
伊丹市内は、耐震化されたマンションや住宅がほとんどです。
避難所に避難するよりも、自宅で数日間を過ごすことができれば、
本当に支援が必要な人に支援が届きます。
この「自助の備え」をどのように皆さんにお知らせし、取り組んでいただくか、
が今後の課題と言えます。