みなさんもご存じだと思いますが、伊丹市と豊中市は、府県を越えて、隣り合う2市で
ゴミ焼却施設を運営しております。これを「一部事務組合」といいます。
クリーンランド議会は、それぞれの市議会からクリーンランド議会議員を選出し、
2市の議員が集まって、年に2回の定例会(予算・決算)と1回の臨時議会があります。
11月10日は、平成27年度決算審査の議会でした。
平成27年度は、新炉が完成し28年1月から稼働したこと、
クリーンスポーツランド(余熱利用施設)の廃止が決定された、節目の年でした。
私は、クリーンスポーツランドの総括、経緯、費用対効果などについて質問しました。
答弁は、以下のようなものでした:
クリーンスポーツランドは平成10年、焼却場から出た余熱を利用する施設として、
当時全国的にも人気だったスポーツ施設として建設された。
施設の老朽化が進み改修が必要になったが、新炉建設のために休館することとなった。
稼働年数は15年間。
斬新なデザインで、2市の人達に積極的に足を運んでもらういい機会となった、
市民スポーツの振興、健康づくりに寄与できた(10年間の来場者、190万人)
地元要望のあった会議室や和室を併設し、地域への利益還元もできた。
建設費は38億6千万円、累積赤字は13億5千万円、合計約52億円。
さらに、2億円の解体・撤去費が必要。
新炉が完成し、今後どうするかの検討の後、多額の修繕費が必要な事、
民間スポーツ施設の建設で、利用者が減り、今後も入場料で運営費が賄えない
(つまり、動かせば動かすほど、赤字がかさむこととなる)ので、
平成27年度をもって、解体・撤去。跡地は公園に整備する。
地元対策としては、地元の人達が優先的に使える公園整備と
自治体へ運営費補助で了解をいただいた。
52億円かかった施設が、「失敗だった」とは行政としては言えないし、
認めたところで、誰がどのように責任をとればいいのかわからないことも、理解はできます。
責任を取らされるのは、納税者である市民のみなさんだ、ということです。
でき得ることは、この反省に立って、「今後、ハコもの造りは慎重に」と意見して終わりました。