少子化問題対策を訴える塩村議員に対する「お前が結婚しろ」「産めないのか」というヤジは、個人の議員に対するセクハラヤジの域を超えていると思います。議員に対する性的虐待であり、すべての女性に対する差別発言であると、怒りを覚えます。
少子化問題は社会的な問題として、国や自治体をあげて一丸となって取り組んでいる重要課題です。それを一個人の問題にすりかえるような議員が行政とともにこの課題を議論しているのですから、成果のあがる施策が出てこないのも当然かもしれません。
会見のなかで「品位のないヤジ」と軽く扱った都知事も、認識が甘すぎます。「明らかに差別発言でり、都の施策、国の施策を否定するあるまじき内容」と発言すべきだったでしょう。もし、議会に対する批判と言われても、そこは譲れないと言うのが、多くの都民から選ばれた首長の取る態度だと思います。
本来であれば、そのようなヤジがあった場合には、議員自らが議事を中断するように議長に求め、ヤジの発言者に訂正や撤回を求めるということをします。それをしなかったからこそ、多くの人たちが知ることとなったわけですから、塩村議員の判断はある意味正しかったと言えるでしょう。
少子化対策も男女共同参画も、取り組まなければならないことは山積みです。これからも、このような発言をする人と一緒に考えていかなければならないのです。女性議員のさらなる頑張りを応援したいと思います。