土曜・日曜日と、阪南市で開催されました「第15回全国シェルターシンポジウム in はんなん・近畿」に参加してきました。
全国の民間シェルターを運営している団体や被害者支援の団体のみなさん、850人余りが参加されていました。行政からの参加も1割ほどでしょうか、見られました。
参加して、性暴力の被害が深刻であること、低年齢化していること、起訴してもなかなか裁判で加害者の有罪が得られないことなどを改めて知らされました。
性暴力もDVも、隙をつくった女性にも責任がある、そんな場所へ行ったことが悪い、相手に油断していた、などなど、被害者が2次被害をうけることが多々あります。裁判での証言も、フラッシュバックを引き起こし、悪いのは加害者であるのに、告訴したことを責められるケースもあると聞きます。
女性の性が軽く見られていること、社会にも裁判官にもにジェンダー・バイアスがまだまだ根強く残っていることを物語っています。
性被害を受けた女性を救済支援する機関として、公的な相談所がありますが、相談した後の被害者の保護や立件に向けての取り組み、自立に向けた支援、命を守るためのシェルターはほとんどが民間です。その民間機関は、熱意のある人たちの善意やカンパで運営されているのが実情です。
今回のシンポジウムのメインテーマは「DV・性暴力救援センターを全国に!」、というものでしたが、ワンストップ・レスキューができる救援センターは大阪と東京のみ、神戸が今立ち上げ途中という少なさです。いずれも、なんらかの資金補助をもらっているそうですが、カウンセラーやアドボケーターは交通費のみの無償ボランティアが務めています。
被害者に寄り添い、命を救い、尊厳を回復させ、新たな人生へリードしてくれる大切な役割を務める、全国の民間シェルターや保護団体に、もっと公的な補助を出していただきたいと切に思いました。
自治体によっては、「地域に光をあてる交付金」をシェルター運営の補助に充てているところもあるそうです。しかし、この交付金も使途があいまいなためにカットされる可能性があるそうで、来賓の国会議員からは死守したい、皆さんの行動を応援したい、との挨拶もありました(確かに。伊丹市では本館図書にICタグを貼り付ける財源に使っていましたっけ)。
必要な費用は、補助金ではなくきちんと予算化してほしいものです。DV防止計画も各自治体でつくられているのですから、ぜひそれに見合った事業と財源を手当していただきたいです。