前にも書いたことがありますが、伊丹市は競艇の開催権を持っています。競艇場は、尼崎市にありますが、そこを借りて、伊丹市主催のボートレースを年間50~60日開催しています。
ギャンブルに公金が使われる、ということに抵抗を感じる方も少なくないと思いますが、ギャンブルを公で行う理由は、①賭博行為に伴う収益を公的主体が独占できること、またこれが法目的そのものであること、②公的主体が担うことにより、限りなく不正を防止することが可能となり、公正さ、透明性を担保することができること、③悪や組織悪の介在を防ぎ、健全な賭博行為を国民に提供できる可能性が高まること、④射幸心を煽る行為を自制的に管理できることなどという理由(IR*ゲーミングコラム‐5.公営賭博はなぜ認められるのか、より引用)、だそうです。また、公営賭博の多くは、昭和20年代後半にスタートし、その目的は財源不足を公営競争の上がりで埋める、ということでした。実際、伊丹市がボート事業から一般会計に繰り出しをした累計額は、700億円を超えます。リーマンショックの直後売上が落ち、繰り出しが0円の年もありましたが、昨年で5億円、今年は2億円の繰り出しが見込まれています。
今日の視察は、公営競争を管轄する都市企業常任委員会に、新人議員が研修としてお伴させていただきました。平日、それも予選とあって、お客さんの数は多くはありませんでした。私は、元手200円で最初予想があたり手元金が増えたものの、その後のレースは外れ、結局0で終了。出資は200円のみという結果でした。
公営ギャンブルの是非はありますが、伊丹市の事業として行っている以上、事業不振で赤字補てんが必要になるのは、困ります。ただ、競艇場に来ている多くの方がそれなりのお年の方で、早かれ遅かれ今の売上水準を維持することは難しくなるでしょう。その時に、事業廃止をするのか、民間に委託するのか、判断を迫られる時期が来ることは確かです。
決してお勧めをするわけではありませんが、スポーツ観戦として見れば結構面白いと思います。