7月1日に集団的自衛権行使を容認する閣議決定がなされて、一夜明けました。
各メディアは、閣議決定を歓迎するものから戦争に向けての準備が始まったとするものまで、賛否の違いはあっても、歴史の転換期だと報じていました。私たちは、この歴史の転換期に何もせずに指をくわえていることしかできなかった、とののちの時代の人たちから非難されることになるのかもしれません。
しかし、閣議決定はあくまでも閣議決定。法整備もこれからです。そして来年には統一地方選挙もあります。経済優先で自民党に投票した人も多いでしょう、デフレ脱却に明るい未来を描きたいと投票したひともいると思います。マニフェストにも書いてなかった今回の閣議決定が行われるなんて知っていたら自民党に投票しなかったかもしれません。もし今回の決定が日本の未来にNOだと思えば、選挙を通してNOと言っていくこともできます。まだまだ時間はありますが、悠長に構えている場合でもありません。
今回の決定にはいくつもの???があります。
まず、集団的自衛権とはそもそもどんなものなのでしょうか?本当に、政府の示す8つのケースだけなのでしょうか?
憲法とは立場や時の政権によっていかようにでも解釈できるものなのでしょうか?それならば法憲法とは言えないのではないですか?
日本の安全保障政策の根本にかかわる集団的自衛権行使を、時の与党だけで決めていいものなのでしょうか?
集団的自衛権を行使するとどれほど日本が安全になるのでしょうか?
次には憲法改正が行われるのでしょうか?
集団的自衛権行使が容認されると国民生活にどのような影響が出るのでしょうか?
などなど。
一番知りたいのは、一番最後です。
アメリカが今回の閣議決定を大歓迎しているのは、日本もアメリカ同様な行動をとってくれる(取るように要求できる)と思っているからです。
とすれば、日本の軍備費はもっともっと必要になってきます。日本も赤字国債乱発で財政的に非常に厳しいのは変わりありません。しかし、それでも「日本の国を守るため」には、アメリカのいうように軍備を増強し、自衛隊を海外派兵し、アメリカのいうような武器を買わなければなりません。
そうすると、どういうことが起こるのか?お金がありませんから、切り捨てられるものは切り捨てていく。まず、高齢者福祉でしょうね。先日も介護保険の費用負担が一部重くなりました。こんなことがじわじわと進められていくでしょう。医療も、国民皆保険からアメリカ型の保険制度に変わっていく可能性も考えられます。
私たちは何も知らされていません。
でも、いまからでも遅くはありません。これから、知って反対していけばいいのです。
あの時、安倍さんが閣議決定したからこそ、憲法の大切さや安倍政権の危うさに多くの人が気づいて方向修正ができた、安倍さん、ありがとう、と言えるようにしたいです。