今日は、「避難計画を案ずる関西市民有志」のメンバーさんのお誘いで、伊丹市危機管理室の説明を聞くことができました。
福井県の大飯原発再稼働のためには、現実的な防災計画・避難計画が必要であるとしています。福井県が今年の2月26日に出した避難計画では、大飯原発事故発生の時には、伊丹市は関西広域連合一員として、福井県おおい町住民4677名を受け入れることが決まっています。
恥ずかしながら、これを私は知りませんでした。受け入れだけでなく、おおい町のどの小学校区の住民の方が伊丹市内のどの学校の体育館に受け入れられるのか、という具体的なところまで決まっているのです。
で、今回の説明会で「避難計画を案ずる関西市民有志」の皆さんが、より具体的な内容について質問されました。例えば;
・避難元の自治体との連絡・相談は進んでいるのか?
・原発事故だけではなく、地震津波を伴った複合災害として考える必要があるのではないか?
・琵琶湖や猪名川が汚染された時の安全な水の確保はできているのか?
・本当に伊丹市で受け入れ可能か?複合災害の場合伊丹市民の避難については?
などなど。
伊丹市のお話では、できるところまではやっているが、伊丹市独自ではそこまで考えられない、というニュアンスもありました。阪神間のどの市もほぼ同じような状況だそうです。
絵に描いた餅にならないように、想定外地震、津波、原発事故すべてに対応でき、混乱が起きないような避難計画ができるのでしょうか?莫大な時間と費用を費やせば、すべての命が救える計画ができるのでしょうか?
だからと言って、そこそこの避難計画で再稼働の条件が整ったと言ってもらっては困ります。
原発は安い電力で、日本の貿易赤字は化石エネルギーの原料が原因とマスメディアで盛んに放送されています。原発が動かないと、日本経済はいよいよダメになるとも。しかし、この防災計画ひとつとっても、計画と準備だけてどれほどの経費がかかるのか、また、万が一事故が起きた時の保証と除染などの事故処理、事故が起きなくても寿命が来たら廃炉にしなければならないのですから、廃炉処理費すべてを考えれば、安いなどという言葉はウソではないでしょうか?
何よりも、お金と命を天秤にかけることはできません。放射能汚染のない地球を未来に手渡すことの責任を考えれば、答えは自ずと出るのではないでしょうか。