昨日の朝刊でも大きく取り上げられていました「空港問題タウンミーティング」(於:池田市文化会館)行ってまいりました。
池田市の倉田市長をコーディネーター に、廃港反対のパネラーが大阪府の橋下知事に迫る、というプログラムでした。冒頭に、橋下さんが持論を披露。以下。主旨を要約してみました。
① 騒音と住宅地の上を通過する危険極まりない空港は、孫子の代に残せない。空港は、世界のどこへ行っても海上にある。だから、伊丹空港は廃港にしなければならない。
② 廃港は明日すぐ、ということではない。「なにわ筋線」が開業し、2025年にリニア新幹線が名古屋ー東京で開通したら、の話。
③ 伊丹空港は「じりひん」状態にある。このまま死に体を待つのか、それとも打って出るのか。
④ 国は、伊丹を国内基幹空港として残すが、地元の負担増はうけいれてもらわないと、と言ってるのなら、こっちから「伊丹廃港」のカードを使う。国との交渉を有利に進めるためだ。廃港を受け入れ、それまでは最大限活用する道を選ぶ。
⑤ 国の成長戦略会議には地元の意見が反映されていない。おかしい。伊丹を残したい、という地元エゴが日本経済をダメにする。空港は地元のためのものではないが、ある程度規模の大きな地域で話しをし、決めるべき。
危険な空港であることは間違いないことです。ならば、20年先廃港でなく、できるだけ早いほうが、空港周辺の地域の人たちにとっていいことではないのかしら?
伊丹空港は「じりひん」でしょうか?搭乗者人数は確かに、関空ができてから下がってはいますが、年間1400万人。便数も1日370便いっぱいいっぱいです。最大限活用するには、時間延長か便数枠を広げるしかない。安全と騒音を考えること相反するのでは?
リニアがほんとに2025年に開通するのかな?開通したら、飛行機利用者が全部そっちにいくのかな?今、航空券が安くなってずいぶんと飛行機が身近になりました。リニアは一体いくらぐらいの運賃なのかな、ダイヤは?
などなど、分からないことだらけでした。伊丹廃港の理由は、関空の活性化が主な理由でもなく、安全と騒音が理由でもないことは分かりました。
地元伊丹市としては、「大阪国際空港と共生する都市宣言」を行っていますので、残してほしい派わがまま伊丹ということになります。確かに、空港があることで伊丹市に入ってくる税収他は、年間16億円余りにもなります。もし、空港が全部住宅になったら、今ほどの税収は上がらないうえに、道路や水道、学校などのインフラ整備に莫大なお金がかかることは間違いありません。だからと言って、廃港は絶対ダメ、というわけではなく、廃港後のビジョンが見えない段階では賛成も反対も言えないというのが、私の考えです。空港政策は国家戦略でありますから、まず国の判断を待ち、それに伊丹市の意見を言っていく、ということになると思います。