金木犀が真っ盛りで、甘い香りが街中に漂っています。急に冷え込むと開花するそうで、日中は真夏に近い暑さでも、朝晩はさすがにひんやりとするようになりました。台風シーズンも終わり天候が落ち着いてくると、○○の秋、と何をするにももってこいの季節が到来です。皆さんは何の秋ですか?私は食欲の秋に決定しました。
でも、たまには芸術の秋を楽しもうと、大阪市立美術館で開催されている、スペイン・プラド美術館展に行ってきました。3月から7月までは東京都美術館でも開催され、50万人の入場者があったとか。大阪は10月15日までですから、まだの方はお急ぎください。
私がいったときもかなり混んでいましたが、最終の土日はバーゲン会場さながらの人出になると思います。日本人って、こんなに油絵が好きだったんだ、と改めて思い知らされました。あまりの混雑振りに1時間と中にいることができなくて、早々に退場しました。いくらいい作品が来ていても、人垣の後ろから背伸びをして、チラと見るのが芸術鑑賞とは思われませんでしたから。感動する作品の前に立ち止まっていると、押される突かれる、おおよそ味わう雰囲気もありません。
海外でも、日本の美術館好きは定評がありますが、わーっと団体で来て、美術の教科書に載っている作品を見て、さっさと帰っていくと指摘されることがあります。有名な美術館の作品展には当然すばらしい傑作がたくさんあります。でも、地元の身近な美術館や街中の小さなギャラリーにもいい作品はいっぱいあります。小さな作品や無名の芸術家の作品にも触れることは、若い芸術家を育てることにつながります。生活の中に芸術を取り入れることで、日々の暮らしが豊かになったりします。
私の芸術の秋は、地元の美術館めぐりから深めて行きたいと思います。あなたの街の美術館にも足を運んでください。美術館ドットコムというサイトで、各地のいろいろな美術館の案内や展覧会を紹介しています。ご参考までに。