仕事で出かけていた東京へ、「市内の中2の女性徒が死亡した、母親が犯行を認めている」という電話がありました。ニュースでも、教育問題に悩む娘を楽にするために、母親が娘に手をかけ、自分も死のうとした、と報道していました。
子どもの親殺し、親の子ども殺し(親の子ども殺しには虐待の場合もあります)が、最近よくニュースになっています。子どもが簡単に親を殺すようになったら世も末だ、とか、子どもに愛情を感じない親が増えた、などと簡単に批評されています。子どもが親を愛していない、親が子どもを愛していない?日本の家庭は崩壊してしまった?本当にそうでしょうか?そして、それを認めたうえで、次期(?)総理大臣の安部晋三氏は著書『美しい国」の中で、伝統的家庭への回帰を主張しています。昔の家庭は美しかったと。
本当にそうでしょうか?私はそうではないと思います。家庭が何もかも抱え込まなければならなくなったことが、家庭内殺人の増加なのではないかと考えます。昔なら、外に解決を求めることもできた、決められた道以外の選択肢もたくさんあった。子どもや親の役割はきめられ、自己責任論と家庭教育責任論が闊歩している。そんな中で、家庭は袋小路から抜け出せなくなって、自爆するしかないのでは、と感じます。
子育ては100人100様、家庭教育だって100家族100様でしょ。家庭はこんなもの、と決め付けないで。親が子どもが居やすい家庭が理想的な家庭なんだと思います。