最近、介護保険料の値上げの記事が新聞で多くみられます。
伊丹市は、基準月額が5200円から7200円へと
前期の計画に比べて2000円の値上げとなりました。
納付が始まる6月に合わせてお知らせが届くと思いますが、
近隣市に比べても、引き上げ幅は高くなってしまいました。
これは、前8期(令和3年~5年)の計画が
コロナの影響を受けた令和1~2年の実績をもとに試算され、
利用控えが増えると想定して値上げを行わなかったこと、
結局は利用控えは1年あまりに過ぎず、
その後は計画を上回る利用があり、
基金(貯金)を全額取り崩したこと、
基金を取り崩しても費用を賄えず県から借り入れを行った、
その返済が今期の保険料に少し影響していること、
が大幅な値上げの理由です。
介護保険の仕組みは、国民健康保険の仕組みと同じで、
かかった介護サービス費全額から、窓口負担(介護は1~2割)を除き、
現役世代の負担、国県の負担を引いた残りを
1号被保険者が保険料として支払うことになっています。
その真ん中の金額を、基準保険料とし、
所得の低い人には減免をし、所得の高い人には応分の負担をしていただきます。
それが、上に上げた保険料の表です。
第1段階と第18段階では、10倍の開きがあります。
少ない所得から介護保険料を支払っても、
介護を受ける必要のない元気な方からは、
介護保険を抜けたい、というお声を頂きます。
あくまでも保険なので、いつ必要になるかもしれませんから、
とはお答えしますが、年金以外に収入の無い方では、
年金の値上げがないのに保険料だけ値上がりするのは、
生活にも影響が出ることもあり、お辛いこととお察しします。
介護給付(サービス)が増えれば増えるほど、
介護にかかる費用は増え続けますから、
保険料が上がり続けることは容易に想像できます。
日頃から健康に気を付けていても、介護が必要になる時は来ます。
皆さんが、フレイル予防に力を入れ、
自立した生活を送るよう努力していただくにも限度があります。
介護保険制度を根本から見直す時期にきているのではないでしょうか。