伊丹市役所の前に立つ、巨大彫刻アート「白鳥の泉」。
なぜ、囲ってあるのでしょうか。
昨年5月の大阪北部地震の後、耐震性を調査したところ、
震度6以上の地震では倒れる可能性があることが分かったという理由です。
市によると30年ほど前に、コンペで彫刻を設置することになり、
能勢の山から黒御影石を切り出し、このようなアートを作成。
当時の価格で3000万円強の費用がかかったそうです。
ここの場所は、新庁舎の建設が予定されており、彫刻の行方が検討されていました。
地震で倒壊の危険があるということ、建設予定地にあたっているということ、
いずれにしても、ここの場所からどこかに移す必要があります。
保存移転ならどこか別の場所に移し、耐震補強を施したのち展示。
ただ、この彫刻、大小2つの石はそれぞれ、17トン、25トンあり、
移動させるには大きなクレーン、トラックと技術者が必要となります。
耐震工事も含めると、6000万円強の費用がかかると見積もられています。
撤去だけなら500万円弱。
私のところに、優れた芸術作品を破壊して撤去してもいいのか、
作者が反対しているのだから、その意思を組むべきでは、と匿名の手紙がありました。
アートとお金を比較するわけにはいきませんが、
そのアートを保存するにも市民の皆さんからいただいた税金が当てられます。
6000万円で保存すべきかどうか。
バブルの頃なら、お金でアートは買えない、と言っていたかも知れません。
どなたか、移設費用持ちで譲り受けたい、とおっしゃる方はおられませんか。