金曜日のことになりますが、空港に隣接する中村地区整備事業完成を記念する碑の除幕式がありました。
中村地区とは、戦時中に空港建設のために朝鮮半島から連れてこられた朝鮮人の皆さんが、終戦後も帰国ができずにそのまま住んでいらっしゃった地区です。国有地の不法占拠といわれながらも、国の責任でこうなってしまったという歴史のために、長らく解決されなかったのですが、地区のみなさん、市、県、国の協力で、ほぼすべての皆さんが、伊丹市の市営住宅に移転され、やっと戦後処理が終わったものです。飛行機の爆音に耐えながらの生活、不法占拠といわれ空港補償の対象にもならず、市のインフラ整備からも取り残されてきた皆さんが、やっと安住の地に落ち着かれたことに、安堵の気持でいっぱいです。この解決に不満の声がないわけではありませんが、何事も100%の満足はありません。日本国籍を持たない方もいらっしゃいますが、同じ伊丹市民として、とてもうれしく思います。
政権が変わったからではないでしょうが、西松建設の中国人労働者への補償、原爆症の認定基準の緩和など、戦後処理に新たな動きが出てきています。戦争が終わって、もう65年なのか、まだ65年なのか、人それぞれでしょうが、被害を受けた方には、まだ65年と感じられるのではないでしょうか。私が仲間と取り組む「従軍慰安婦問題」も、早期の解決を望むものです。
さて、空港と言えば、伊丹空港廃港の話が最近よく聞かれますが、この日の井戸知事は「関空を廃港にしたら、と言ってやりました」とおっしゃってました。年間1500万人が利用する伊丹空港を廃港にすると一番困るのは、関西経済圏ではないのでしょうか。橋下知事がそれほど伊丹空港を廃止にしたいのなら、大阪府民は、伊丹空港を使わない、と条例で定めたらどうでしょうか?まず、地元の利用を増やすことから始めてみたらいかがでしょうかね。