猪名川のワンドに、毎年5月になると大量のヒメボタルが発生して、幻想的な光を放っていると、お伝えしたことがあります。
なんと、そのブッシュ(こんもりとした植え込みになっていたのです)を、ゴルフ好きの方々が、木々を勝手に伐採し、ネットを張って、打ちっぱなしの練習場を筒っているのです。
まるで、本当のゴルフ場のようでしょう。
足を踏み入れるのも気持悪かった、うっそうとした茂みもご覧の通りにすっきりと。とても一人でできる仕業ではありません。たくさんの人が足をふみいれている可能性が非常に高いです。
あーすいたみさんから連絡を受け、すぐ市のみどり公園課に連絡しましたが、国土交通省猪名川管理事務所の担当だということ、管理事務所に電話。あーすいたみさんとも連絡がとれて、さっそく現地調査にいった結果がこれです。
現地には、「開発をした人」を知っているというゴルフ好きの人が来て、「ヒメボタルがいるとは知らなんだ。高齢者の人たちが楽しみにしているのに、壊すなんてひどい。ホタルより高齢者のほうが大切。」「ホームレスや野犬が徘徊する場所をこんなきれいにしたのは、自分たちなんだから、分かって欲しい。」と理由にならない言い訳をしていました。河川敷でのゴルフは、そもそも条例違反のはず。
私から見れば、河川法第26条違反(工作物の新築等の許可)になるとおもうのですが、河川事務所の職員さんは、「木を切ることは、川にとっては悪いことではないし、ネットくらいなら、強制撤去でもないでしょう」とゆるい見解。「ここにホタルがいることを知らなかったのだから、これからは入らないようにしてもらいましょう。ネットや椅子は片づけてくださいね。」ということで、調査は終了。
これだけ開発(?)されていると、どんどんと人が足を踏み入れます。そうすると、ヒメボタルの赤ちゃんが死んでしまいます。なんとか、守っていきたいと、みんなで考えました。
結論は、「ここにはヒメボタルがいます。大事に育てていきましょう。」と呼びかけることになりました。作った看板がこれです。
今までは、人が踏み荒らすのを恐れてひっそりと観察していましたが、守り育てていくためには、みんなに知ってもらう必要があります。地元の自治会の方も、地域で保全に取り組みたい、と語っておられました、来年の初夏には、公開観察会が開かれるかもしれません。その時に、元気なホタルの姿がみられるように、今ある環境を保っていきましょう。