11月7日の金曜日に市内の緑丘小学校で行われた「英語活動」公開授業を参観してきました。
緑丘小学校では、6年前から英語活動を取り入れ、昨年からは「小学校国際理解推進モデル事業」として文部科学省の指定を受けています。1,2年生で年3~6時間、3年生で20時間、4~6年生で35時間、総合的な学習の時間を利用して英語活動を続けてこられたそうです。ということは、緑丘小学校に在校している児童たちは、1年生から英語活動を通じて英語に触れてきた、ということになります。この日は、4年生と6年生の授業を見せていただきましたが、どの子どもたちも楽しそうにスムーズに英語を聞いたり話したりしていました。
指導者は、学級担任とALT(外国人英語活動指導員),JTE(英語指導補助員ー日本人)が2人一組となって、担任の先生は生徒と一緒に学習する側に立ち、発音や指示はALTやJTEが受け持つというやり方を採っています。英語に自信のない担任の先生方もこの方法なら無理なく、英語活動が受け入れられるのではないか、と思いました。もちろん、担任の先生がたも英語活動研究会などで、担任として英語活動にどう関わっていったらいいのか、どのような教材がいいのか、情報交換や研究をされていて、積極的に英語活動に関わっていこうとしています。それでも、新たに導入される「外国語活動」が、多くの小学校の先生方にとって(英語が苦手な先生も多いと聞きます)、大きな負担であることは間違いないようです。
学習指導要領の変更に伴って、平成23年から小学校の5,6年生で週1回の英語の授業が必須になります。それが「外国語活動」という教科(位置づけは教科ではなく、領域になります)で、「英語活動」とは呼びません。また、内容も「さまざまに外国語に触れる、国際理解を深める、日本文化を発信する、英語だけが唯一無二の外国語ではない」としてはいるものの、英語の授業が義務教育として行われる、ということに変わりはありません。
日本人は英語アレルギーがあるようで、英語がしゃべれないことに大きな劣等感をもっているように思えますし、英語がしゃべれると、凄い、と感じるようです。しかし、言葉というものは単なる「意思疎通の手段」にしか過ぎず、それを使って何をするのか、ということが大切だと思います。また、文法より会話を重視していますが、1億2千万人の日本人の中で、英語を話すことが必要となる人がどれくらいいるでしょうか?英語が話せたところで、話す内容を持たなければ外国ではまったく評価されません。まず、自分の言葉で話すことのできる教育こそが必要だと思いますし、ネットの時代だからこそ、読み書き英語の必要性を感じるのは私だけでしょうか?
「外国語活動」が、英語偏重にならないことを、小学校からの英語塾がヒートアップしないことを願っています。