昨日・一昨日と「総合計画特別委員会」の視察で、東京都八王子市と神奈川県厚木市を視察してきました。
視察内容は、総合計画に対する各市の特色ある取り組み、特に市民の参画の具体的な方策でした。両氏とも総合計画の策定について、広く市民に呼びかけてところ、八王子市で130余人(人口56万人)、厚木市で40人程度(人口22万人)の応募があったそうで、市民の関心の高さに驚きました。市民会議の委員はまったくのボランティアで、土日や平日の夜に数十回の会議に参加してくださったということでした。それぞれの市は、市民会議の提言の大部分を取り入れ、市民と協働の基本計画案を策定することができた、と説明を受けました。現在、伊丹市でも市民会議の準備をしているところですが、これらの市のように、行政やトップの意向ではない、市民が望む伊丹市像が描かれることを期待しています。
また、市民会議の副産物として、委員の多くはその後、市のさまざまな審議会やボランティアに自発的に参加し、一層市政に高い関心を寄せていただくことができたそうです。
特別委員会としては、議会が総合計画にどのように関与していけるか、ということが大きな課題です。確かに議会は行政のチェック機関ではあるのですが、市民の期待は「政策提言」にあるということが、日々感じられます。政策の実施や予算の使い方を厳しくチェックをすることは議会の重要な役目です。しかし、市の方向性を決める総合計画に市民の代表である議会が何も意見を言えないのは、市民の声を代弁するものとしていいのだろうか、という疑問を持ちます。議会に対する市民の期待に応え、「市行政に関する基本的な計画の議決に関する条例」を議員提案条例として制定し、計画の立案段階から市民や議会の意見をより反映させ、計画策定後も毎年議会に進み具合を報告し、市民に公表させるような市も多く表れてきています。今後は、この条例についても検討し、市民の代表としての議会の役割を果たしていきたいと思っています。
もっとも、伊丹市側が今回の特別委員会の設置に、あまり賛成ではない、という噂も聞いていますが。