市役所前のしだれ桜の下で。お天気がいい日には、お弁当を広げる市民の姿が見られます。昆陽池公園や瑞ヶ池公園のさくらも今を盛りと咲き誇っています。開花してから寒い日がつづいたので、今年の桜は長持ちしています。入学式の日には、桜吹雪がピカピカの新入生を迎えてくれることでしょう。
伊丹市役所でも4月1日に人事異動があり、新人職員の初登庁とあいまって、市役所の中は、ざわざわしています。3月は別れの季節ですが、たった1日で出会いの季節へと早変わりします。新しい担当の職員さんともご挨拶をかわし、よろしくお願いします、の声があちこちで聞かれました。
人事異動は、職員さんにはとてもしんどいものだと、つくづく感じます。例えば、保育所の民営化は、伊丹市では大きな問題となり、保護者や市民からの反対の声があがる中を、丁寧に対応して、さあ今年は解決に向けて取り組むぞ、と思っていても、いとも簡単に他の部署に移動になってしまいます。それまでの苦労と知識、人間関係、すべてが無に帰してしまうわけです。新しく来た職員さんもすべてを引き継ぎができるわけではなく、特に対市民の人間関係はまったく1からの積み上げを求められるしんどさがあります。移動してきたからわかりません、では済まされないのですから。対応するこちら側もそのつもりで話をしなければならなくなります。
職員はスペシャリストではなく、ゼネラリストであれ、とはよく言われる話ですが、仕事の効率や市民との信頼関係を考えれば、その職場に適任であれば、スペシャリストとして経験を積んでもらう職員があってもいいのではないか、と私は考えます。人員削減や民営化がどんどんと進められていくからこそ、専門家たる行政職員が必要になってくる、と思うのです。