伊丹市の公立中学校には給食がありません。生徒たちはお弁当を持参してきます。持って来られない生徒は、学校の購買でパンを買うかコンビニでパンかおにぎりを買います。コンビニ弁当を買うことは許されていません。おにぎりやパンだけよりも、お腹がふくれるし、最近のコンビニ弁当は結構栄養的にもいけてると思うのですが。理由は、コンビニ弁当を買うことを許すと母親がそれに味をしめて弁当を作らなくなって、親子の愛情の交換が無くなってしまうからだそうです。
お弁当だけで愛情を確認するだなんて、ありえない。いろいろな事情で弁当を作れない家庭だってある。持たせられない、買わせられない家庭だってあります。そんな生徒が辛い思いをしなくていいように、中学校でも学校給食を実施したらいいと思っています。食育が叫ばれている中、中学校で給食を導入すれば、それを切り口にいろいろなことができます。昼に栄養バランスの取れた食事が取れる、持って来られない子が辛くない、みんががちゃーんとご飯を食べられて、午後の授業に身が入る、家庭の親御さんも助かる、お米の消費も増える、などなど、いいとこいっぱいです。
宝塚市も西宮市も給食があります。全国的に見ても完全給食(ご飯・おかず・牛乳)を実施している自治体は70%を少し超えます。伊丹市のようにミルク給食(牛乳だけ配る)のところは10%に過ぎません。では、伊丹市で給食を導入できない理由は何でしょう。私が質問するたびに教育委員会は教育的配慮と財政的な観点から不要だといいます。簡単にいえば、母親が弁当をつくることで子どもへの愛情を確認でき、無駄なお金を子どもに使わなくてもいい、と言うことらしいです。未来を担ってくれる子どもたちの体のことを考えたら、是非給食です。今は選択性弁当給食や民間活力を導入したカフェテリア給食なんてものもあります。自校式給食はお金がかかる、と言う声がありますが、高齢者給食は災害時の食事確保にはとても役立ちます。
「おかんの弁当はうまかったなあ」という思い出はわかりますが、それとは切り離して、今の家庭の状況、今の子どもの状況、そして伊丹の子どもたちのために、中学校給食はぜひ実現したいと考えています。