お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りいたします。
神奈川県の障害者施設の殺害事件には言葉を失いました。
犯人の「障害者は生きても無駄」と言う言葉。
「世の中の役にたたない人間は、社会のお荷物」
誰もが口にはしないけれど、じわじわとそのような社会になっているのではないか、
と言うような気がしてなりません。
「一億総活躍社会」という政策。
小中学生が使う、「心のノート」。
「役に立つ人間」が強調されているように思います。
誰もが活躍できるわけではありません。
誰もが、上昇志向をもって、社会の役に立つ、立派な人間になれるわけではありません。
そうなりたいと思ってもできない人もいるし、
生まれながらに、できない人もいる。
そういう人たちを含めて、みんな一緒にここに生きている。
それが大切なことなのではないでしょうか。
五木寛之の「人生の目的」というエッセイ集にこんな言葉があります。
「人生に目的はない、(中略) しかし、このことだけは分かっている。
人生の目的の第一歩は生きること、である。」
人が生きている意味はそれぞれかもしれないけれど、
「生きる、生きている」、そのことに意義がある。
無駄な人、無くなってもいい命など一つもないのです。