7月13日14日の2日で、会派視察に行ってまいりました。
少し遅くなりましたが、ご報告申し上げます。
呉市視察の目的は、新市庁舎建設について学ばせていただくことでした。
呉市は、広島県第2の都市で人口24万人、面積は353平方キロメートルです。
人口は、伊丹市よりも2割ほど多いのですが、今後の人口減少時代を迎えて、
10年先ごろにはほぼ同じくらいの規模になるのではないかと考え、行き先を決定しました。
伊丹市をはじめどこの自治体も、人口が急増した昭和40年頃に現在の庁舎を建てているので、
そろそろ寿命がきています。
伊丹市は昭和47年、呉市は昭和37年竣工です。
また、将来予想される地震に耐えられるかどうかも建て替えの大きな要因で、
呉市さんも伊丹市も耐震強度を満たしていません。
しかし、一番大きな問題はお金です。
伊丹市程度の市役所でも100億円はかかります。
今後、市役所だけでなく、学校や公共施設、道路、橋、などなど
寿命を迎える公共施設はどんどんと増えてきます。
一方で、人口はどんどん減っていきます。
納税者が減っていくと、建物のための起債(借金)が後世の負担になります。
呉市さんは、築53年の庁舎が雨漏りなどで老朽化がひどい、
耐震強度を示すIS値が0.28しかなく、震度7で大規模損壊の恐れがある、
人口が増え続ける中で、市役所機能があちこちに分散して不便、
などの理由から建て替えを決意。
合併特例債が利用できるぎりぎりの年度に完成するよう計画されました。
総建築費168億円(約、下の詳細も四捨五入しています)財源内訳は、
合併特例債 142億円(うち90億円が交付税算入)
交付金 7億円
基金 15億円
一般財源 4億円
ということで、国からの(いわゆる)補助金が100億円弱、
うらやましい限りです。
伊丹市の場合は、合併特例債は使えませんので、
国からの交付金が呉市さん程度あるかないか、というところでしょうか。
お金に関しては、
建設年度をきちんと目標づけて、
基金を積んでいくしかないと思います。
新築すると、せっかくだから「あれもこれも」となってしまいがちですので、
規模や機能についても、市全体の施設の有り様を考えて、
決めておく必要があると思います。
次は、呉市役所の全貌をご紹介いたします。