国土交通省の猪名川河川事務所から連絡があり、猪名川整備のために河川敷の雑木を伐採したいので、ポイントを確認してほしいとのこと。前回は、空港の誘導灯が見えにくいから、という理由でした。伐採の結果、ご覧のように見通しが良くなっていました。
しかし、今回は川の水の流れの妨げになっている木を切る、そう、ヒメボタルの棲みかになっている場所が対象になっているのです。わな(トラップ)を仕掛けて幼虫がいるかどうか調べ、できればその場所は避けてという配慮をしてくださるためだったのですが。久しぶりに河川敷に行ってみてびっくり!
トラックやブルドーザーの轍が残されていた場所は、今年の夏、一番ヒメボタルが光ってい場所だったのです。
夏には、こんな風にホタルが観察でき、その多さに散歩道からも見えたくらいです。ああ~、運び出した土は藻川の下流に運んだそうですが、掘り返した土の中でホタルの幼虫たちは生きながらえたのでしょうか?もっと早く連絡が欲しかった。でも、他の場所でもホタルは光っていたのですから、他の場所は残せるように数か所を挙げて調査していただくようにお願いしました。
公園に人工的にホタルの幼虫を連れてきて飛ばさなくても、今いるホタルをなくさないほうが、ずっと自然をまもることになるはず。名古屋でCOP10が開かれ、生物多様性について話し合われていても、現場の対応は程遠い・・・
モチロン、川は水が流れて行く場所ですから、それを邪魔する雑木や工作物を取り除いて、スムーズな流れを取りもどすのは、洪水対策として最優先ですが、生物や環境に配慮することもまた必要ではないでしょうか。
事前に声を掛けてくださった事務所の方に感謝し、もうこれ以上減らないように、と願うだけです。
伊丹市民みんなでヒメボタルをまもっていく気運を高めようと、「猪名川ヒメボタルの会」を作って、観察会を開きましたが、そこで止まってしまっています。現状をお知らせして、関心を持って下さる市民のみなさんを増やさねば、と焦っています。