伊丹市中央のクロスロードカフェで佐野由美さんの原画展を見ました。佐野由美さんは、大阪芸大に在学中に阪神大震災にあい、絵を描くことで人々を元気づけました。卒業と同時にネパールに行った彼女は、一本のペンが、一枚の絵が、一つの言葉が人々の心を動かす可能性のあることを。そして、世界が少しだけ変るかも知れないことを信じて、人々を描き続けました。力強い、それでいてやさしさにあふれる作品に出会うことができました。びっくりしたことに、昨日はお母様の佐野京子さんにもお目にかかることができました。「みてやってくださいね」と絵を紹介してくださる佐野さんの、まるで大切なこどもを見るようなまなざしが印象的でした。
そんな素敵な絵を描いた彼女は、ネパールから帰国することができませんでした。震災から彼女を追い続け、彼女の日々を伝え続けた新聞記事も、彼女の帰国の言葉を書くことはできませんでした。現地で交通事故に遭って、帰らぬ人となったのです。
佐野由美さんの生涯を綴った映画「With 若き女性美術作家の生涯」が6月25日に上映されます。映画の中で、由美さんはネパールの人たちとふれあい、映像を通して、絵を通して、私たちに元気と勇気を与えてくれます。
原画展と上映会、ぜひお出かけください。
原画展 伊丹市中央3-2-4 クロスロードカフェ
電話 072-777-1369
上映会 伊丹市郷町館 旧岡田家酒蔵
13:00から と 15:30 から
前売り 1000円 当日 1200円
(上記 カフェに電話予約することができます)