森元首相、オリ・パラ組織委員会会長の発言が物議をかもしています。
日本国内に留まらず、世界からも批判の声が集まっています。
森喜朗氏、83歳。昭和12年生まれ。私の父とほぼ同年代。
男女平等とかジェンダーとか、考えずに男社会で生きてきた人でしょう。
森氏の女性蔑視意識は過去の発言からも、
誰もが、そういう人物であることを、はっきりと認識していたはずです。
森氏が発言を撤回し、謝罪したところで、森氏の考え方は変わりません。
謝罪会見でも「私が非難されるのか、こんなに頑張っているのに」
と思っておられたことでしょう。
戦後の高度成長期には、女性が家庭で家事、育児、介護、夫の世話を担い、
男は2倍働き、国や企業は給料と言う形でそれを評価した。
焼け跡からの復興、経済大国を目指す日本にはその選択肢しかなかったのでしょう。
そういう時代に働き、議員になり、総理大臣にもなった森氏。
男社会でしか生きてこなかった、
政府が「男女共同参画」「女性活躍」と政策を掲げても、
それを学ぼうとも、それを知ろうともしてこなかった。
また、残念ながら森氏が今まで生きてきた世界では、
女性が1個人として位置づけられる姿を見たことが無かったのでしょう。
党内に女性議員がいて、大臣になってはいても、
それは、「お飾り」としての「女性活躍」でしかなかった、
または、数合わせの女性登用でしかなかった、
だから、あのような発言が出たのでしょう。
恥ずべきは、それを知りながらオリ・パラ組織委員会会長を任せた、
そして、森氏なら調整力がある、余人に代えがたい、
と言ってきた、日本の社会。
それこそが、非難の対象であり、
世界から批判されていることだと思います。
GGI(ジェンダーギャップ指数)は、
教育、政治、経済、健康の4分野で男女のギャップを示します。
日本は、2020年の発表では121位でした。
世界の国々は、日本121位の理由をはっきりと知ることができました。
本人は、辞任する意向は無い、とおっしゃっています。
当然です。森氏は何もしていない、あるがままの自分を出しただけ。
国民や日本政府や東京都が、
今回の事態で明らかになった、
日本社会に根付く女性蔑視や女性差別をどうしていくのか、
その対応で日本の真価が問われます。