GIGAスクール構想が、新型コロナの感染拡大で前倒しされ、
伊丹市でも小学校、中学校の児童生徒1人に1台のタブレットが配布されました。
また、ネット環境を充実させる工事も今学期中にはすべての学校で完了し、
新学期からは、フルスペックでのタブレット学習が始まります。
しかし、新聞等では、教員の指導力に不安があるとする自治体の割合は、
全国の60%にも上っており、教員の格差が授業の格差になるのでは、
と保護者の不安も大きいと聞きます。
3月議会の一般質問で取り上げるために、現場を視察させていただきました。
1人1台のタブレットを使って、社会科の授業が始まりました。
課題が児童のタブレットに送信され、デジタル黒板に大きく映し出しています。
みんな、これとどいてますか?開いてみて。
この日の授業のテーマは、
「昔の道具を紹介しよう
-どんな道具か、どんな時にどんな使い方をするのか、しょうかいしよう」
まずは、調べ学習。教室にある図録から紹介したい昔の道具を選びます。
どんな道具を選ぶか、添えてある文章を読む力が必要です。
それをタブレットで写真に撮ります。この児童は「せいろ」を選びました。
次に、「スクールタクト」(学習支援ソフト)を開き、
配布されている紹介カードを出します。
そこに写真を貼り付け、名前や素材、紹介文を書きます。
紹介文は、前の時間に紙に下書きをしています。
配布されているフォーマットに、指で紹介文を書いていきます。
画面を拡大し、書き入れやすいサイズにします。
1マスに1文字を書き入れるので、最後まで書いて途中に間違いがあった時は、
すべてずれてきますから、ちょっと大変そうでした。
途中で、グループワークに移行。
でき上った紹介カードを児童全員が共有します。
グループメンバーのカードをタップし、みんなで講評をします。
よかったら「いいね!」ボタンを押して、評価します。
最後はまた自分のカードに戻り、指摘されたところを直して、完成。
子ども達はしっかりとスクールタクトを使いこなしているようでした。
アナログ作業とデジタル作業をうまく混ぜて、授業が組み立てられています。
「本を読む、必要な情報を探す、選ぶ、文章を理解する、要約する」
と言う部分がキチンと学習できているなあ、と感心しました。
大人なら、検索、文章作成もすべてタブレットで済ませてしまいますが、
子どもには、その前の段階のアナログの学習が必要です。
視察させていただいた学校の中でも、進んだ取り組みをされているクラスだと伺いました。
他の教員の方も見学に来ておられました。
この視察内容を踏まえて、子どもたちの学習内容が充実するよう、
質問を組み立て行く予定です。