伊丹市の公立保育所民営化については、たびたびこのブログでも取り上げていますが、その動きが急に早くなってきています。もう一回おさらいをすると、
2005年12月 伊丹市福祉対策審議会で諮問
2006年2月 「具体的な検討をすすめるべき」との答申
2006年8月 民営化計画に関する懇談会設置
2007年6月 「在園児にメリットはない」「推進するとすれば十分な説明が必要」との提言書
2007年9月 公立保育所民営化計画(案)を発表
提言が出てから3ヶ月で計画案が出来ていることにまず驚きます。提言の内容を踏まえた内容にもなっていません。何が何でも民営化しなければ、という意地が見えます。
びっくりするのは、公立保育所の民営化だけではありません。1校区1園だった公立幼稚園を、3園閉園する計画案が近いうちに出てきます。3園とは「緑・花里・鈴原」です。そして通園区は全市となります。少子化で園児の数が減り、広い園庭を少ない人数で使っていることが、もったいないので、別の子育て支援に生かそう、と言うのが理由です。
在宅の子どもたちにもっと支援を、というのは大変よくわかります。小児医療が就学前まで無料になったり、「こんにちわ赤ちゃん」という訪問事業も始められました。良くなった部分もありますが、伊丹市の子育て支援の根幹でもある保育所・幼稚園について「今現在」の経済的な理由や民営化の流れが主流だというだけで、十分な説明や検証もなしに民営化・統廃合をすすめるのは、よいことでしょうか?本当に伊丹市が子育て支援に力を入れると言うのなら、他市ではやっているけど「公立保育所の民営化は伊丹市ではやらない」「公立幼稚園は現在の数を維持する」というくらいのやる気が欲しいと思います。
子育てはお金と手間がかかるものです。今の子育て支援の予算の中であれこれとやりくりをするのではなく、子育て支援の予算自体を増やして欲しいですね。