11月8日、生まれて初めて「ひったくり」に遭ってしまいました。
午後9時20分ごろ、会議を終えて徒歩で帰る途中に、自宅近くで財布や書類の入ったバックを持って行かれました。鍵を出そうと、トートバッグを持ちかえて手を伸ばしたその瞬間、誰かが私のバッグのもち手を掴み、すーっと手からはずしました。え?だれ?何?と思って、手を見るとバッグは無い、前方にはバイクを2人乗りした男性らしき人影が走り去って行きます。ドローボーと叫び、ナンバーを見ようとしましたが、遠くて判別できず、服装や顔の特徴も暗くてよく見えません。とっさに自宅の自転車で追いかけようとしましたが、鍵がかかっていて、それもできず、結局自宅に走ってすぐ110番通報をしました。ひったくられてから、5分ぐらいだったでしょうか?
15分ほどして、警察官が自宅に来てくれたので、場所を確認し、被害内容を伝えました。被害届を作らなければならない、というので、パトカーに乗せられて伊丹警察まで行きました。供述調書を作るのに時間がかかるんですね。手書きて、警察官が私に質問しながら、「私は」という1人称で文章を作っていきます。「年齢は、職業は」から始まって、「どこに行った帰り?犯人はどんな服装だった?」などなどいろいろ聞かれました。夕食を済ませていなかったので、お腹はグーグーなるし、喉は渇くし。こんなに時間がかかるんだったら、通報するの、ご飯食べた後にすればよかった、なんて思ったりしました。でも、すぐ通報することで、もしかしたら、犯人がつかまるかもしれないので、やっぱり、すぐに、というのは必要らしいですね。でも、これが、ただの引ったくりで、怪我も何もしていないからいいですけど、他のケースだったら、もっと心配りをしてくれるんだろうか?たとえば、軽い怪我をしているときとか、被害が性犯罪だったときとか、きっとちゃんと対応してくれていると思いましょう。
再びパトカーに乗せられ、午前様で帰宅した私は、そのときになって、ああ、怪我しなくてよかった、と不幸中の幸いを感じたのでした。しかし、翌日は、免許証の再交付やら鍵の取替えやらの思わぬ後始末に、あらためて犯人を呪いました。
そして、今日、警察からバッグが見つかったと連絡が入りました。なんでも、ひったくられた翌日の昼ごろに自宅からそう遠くない「瑞ヶ池」公園のランニングコースで、茂みにポンと置かれているのを、清掃作業の方が発見してくれたとか。連絡が遅れたのは、私が自宅にいなかったためらしいですけど、もう少し早く連絡が欲しかったな。果たして、バッグの中は、ファスナーもポケットもあちこち探られ、ピンクの大ぶりの長財布がなくなっていました。まあ、金目のものだけとって、要らないものはすぐ捨てるのが、若い引ったくり犯の特徴だそうです。財布は自宅かどっかで丁寧に見て、現金と商品券などを抜いて、これまたどこかに捨てるのです。足がつくので、クレジットカードなんかは使わないそうです。ゲーム感覚のひったくりですね。財布にたくさん現金が入っていたら、アタリっていうことです。
ひったくりなんて、私に関係がないと思っていたわけではありませんが、やはり、どこか他人ごとと思っていたのでしょうね。人気の無い夜道を、のんびりと月を見ながら歩いていたのですから。人通りの多いところを通る、かばんはぎゅっと持つ、車道側にかばんを持たない、自転車の前かごからかばんの取手がみえるような入れ方をしない、などなど。常に、スキを見せないようにしておかなければなりません。
忘年会など、夜遅く帰ることが多くなる年末ですが、夜の一人歩きがちょっと怖くなりました。近くても、タクシーで帰ろうと思います。タクシーの運転手さん、ワンメーターでも乗せてください!