昨日の総務常任委員会で補正予算の修正案が提案され、5-1で可決されました。伊丹市議会では非常に珍しいこと。もし、本会議で修正案が可決されれば(市長提案の補正予算が否決されるということ)、20年ぶりということになります。
総務常任委員会では、一昨日に書いたように防災センターと市立定時制高校の県への負担金の2つが大きな問題でした。
県への負担金については、3.6億円もの支出がなぜ事前に何の説明もなかったのか、負担金は建設費補助なのか運営費補助なのか、なぜ県の教育施設に市が運営費を出す必要があるのか、県の施設に建設費補助や運営費補助を出すことは地方財政法に違反しないのか、などなどたくさんの質問が出されました。
それに対して市の答弁は、平成20年ころには費用負担は分かっていたが、議会に話をすると情報だけが独り歩きしてしまう、市の高校を引き取ってもらうのだから負担は当然、県は財政難だから伊丹市も負担したい、法律には違反しないと県も言っている、負担金の額は県から提案があった、などなどと理解不能な答弁の繰り返し。そしてひたすらに、説明不足の反省とお詫びのラッシュ。お詫びしなければいけないような議案は出すべきではないのです。答弁に立っている職員が気の毒になるほどでした。
最後には「3億6千万円を支払わないと、市立高校の定時制と全日制の分離は危ういかもしれない、兵庫県と伊丹市のこれまでの良好な関係が壊れてしまう」と脅迫(委員さんの言葉です)めいた市長の発言も飛び出しました。
市の説明に納得できないまま質疑は終わり、採決に移ることとなりましたが、その前に休憩を求める声が。市長提案議案はどんなことがあっても市長与党の数の力で通してきた伊丹市議会です。今回も可決だろうな、と思っていましたので、これは何かあるぞ、とわくわく。
休憩後に提案されたのが、県への負担金3億6千万円を認めないという修正案。説明不足、負担金の根拠がないこと、法に抵触する可能性が極めて高いこと、が理由の主なものでした。
そして、5-1で修正案可決。あくまで委員会での可決ですので、22日の本会議でどうなるかはまだ分かりません。もし本会議でも修正案が可決されれば約20年ぶりということになります。
伊丹市の教育委員会がよく言う「ならぬものはならぬものです」を、与党会派が通したことに拍手を送りたいと思います。これこそが正しい議会のあり方だと思います。
防災センターについては、今の図書館の場所でいいのか、どんな内容になるか、という質問がありましたが、修正ありませんでした。私としては、場当たり行政そのものの予算に強く反対して欲しかったのですが。
まるっと1日を傍聴で過ごした私は、なんて暇人なんでしょう。