お正月三が日は、三重県の実家で過ごしました。おせち料理やお餅は、実家の母がすべて用意してくれます。50歳をすぎても「娘さん」でいられる幸せを味わってきました。
巷では、収める税金などともらえる年金の額を指摘して、「損をする世代」などという言葉が流行っているそうですね。私の親は年金をもらっているので、私は安心してお正月に楽をさせていただけますが、親の世代はその親の世代(私の祖父母)には年金も介護保険も無かったので、生活費を援助し、介護も家で行い、親を見取ってきました。その負担は大きいものであったと思われます。高速道路や新幹線といった交通基盤や社会基盤、家電商品や車に見られる技術革新も親の世代が頑張ってくれたおかげで、今の現役世代がその恩恵を受けていられるわけで、年金の過多で不公平を言うことはできないのではないでしょうか。たくさん年金をもらっているから、ずるいというのではなく、今後どのような社会保障制度を作っていくか、どのような社会負担をだれがどれくらいしていくのかを考えるのが、これからの私たちの課題です。
格差社会が言われて久しいのですが、一向にその格差が解消される気配はありません。解消しない焦りから、格差の上を引っ張り下ろすことが正義のように考えられがちですが、格差の下を底上げすることが真の格差解消でしょう。それは政治に与えられた課題ではありますが、実現するためには一人ひとりがそのことを真剣に考えなければならないと考えます。