気温16度、湿度50%。風強し。こんな環境下で、ホタルは飛んでくれるのだろうか?不安でいっぱいの観察会の当日でした。
6時に集合して、道案内の看板を付け、エアフロントオアシスへ。市役所のみどり公園課から職員さんが4名、昆虫館からも4名と、強力なバックアップをいただきました。本当にありがとうございました。また、下河原自治会さんからは、15~16名の参加と応援があり、お茶の差し入もいただきました。多くのみなさんのご協力があって、成功させることができました。
今回は、猪名川流域ということで、緑丘小学校と神津小学校に案内を出させてもらったところ、64名の応募がありましたが、当日参加されたのは50名。
受付・点呼を済ませいよいよ観察会の始まりです。猪名川ヒメボタルの会の代表の佐藤さんから挨拶、続いて私高塚がちょこっと説明。そして、ガイドの昆虫館の後ろ北さんから観察のマナーとルールなどをお話していただき、いざ河原へGO!
昆虫館さんいわく、こんな寒い日に観察会をしたことがないので、見れたらラッキー。不安が胸をよぎります。集合場所から河川敷へ行進。まだ明るいので、土手に座って「ヒメボタルってどんなん?」と学芸員さんからのお話を聞きます。40名ほどの子どもさんが参加してくれたのですが、みんなとってもお利口さんに聞いてくれていました。8時を過ぎ、いい感じに暗くなってきたので、茂みに向けて歩き出すと、あちこちにキラキラとひかるヒメボタルを発見。よかった~いるいる!!
参加者の半分以上がホタルを見たことがない、ということだったので、感激のあまり足が止まってしまって、列が進みません。まだまだこの先にいっぱいいるよ~と声をかけながら、わんどをぐるりと一周しました。手にそおーっと載せて、淡い光に見入っている親子さん、もっと奥に奥に、とつい茂みに分け入ってしまう子どもさん、ヒメボタルに会えた嬉しさが伝わってきました。
一昨年のような群舞は見られませんでしたが、発生範囲が明らかに広がっていました。今年は、気温が低いのと時間が早いせいもあったのかもしれません。それでも、個体数を確定することができないくらいたくさんのヒメボタルを見ることができました。約30分の観察会の最後には、ホタルが食べる「キセル貝」も見せていただきました。
猪名川のヒメボタルの群棲は、数年前に伊丹市の環境保護団体「あーす・いたみ」さんによって発見されました。ゲンジボタルやヘイケボタルと違って、うんと小さく、飛ぶ力も弱いヒメボタルは、自分たちの力でここにやってきたわけではないそうです。大雨による川の増水で上流から流れついたものと思われます。しかし、ヒメボタルがこの地域に生息しているということは紛れもない真実。残したい自然です。
しかし、河川事務所によると、川の中州の木は川の流れの妨げになり、できればここの地域の木や雑草も撤去したい、とのことです。ホタルの保護と人の命は天秤にかけられるわけはありませんが、何とかして保護していきたいと思います。
今日の観察会に参加されて方がたが、ヒメボタルを守ろう!という力になってくれることを期待しています。この先、2週間くらいはまだホタルが見られるので、興味のある方はご連絡いただければ、時間が合えばご案内できます。
(残念ながら、カメラを持って出かけるのを忘れてしまいました。他のスタッフから入手できれば、またアップしたいと思います。)