ちょっと時期はずれの話題なのですが、お付き合いを。
5月3日が憲法記念日だということで、前日の5月2日には阪神尼崎駅北側広場で、3日には三宮MINT前(旧神戸新聞会館)で、『日本国憲法第9条を変えるか・守るか』のシール投票を行いました。連休さなかにもかかわらず、どちらの会場でもスムーズに投票に参加してくださる方が多かった、特に高校生や若者が参加してくれたのが印象的でした。「9条って何?」と問いかけられることも多く、説明をしたり、9条の条文を書いたボードを見せると、声に出してよんでくださったりと、キャッチボールのできたイベントでした。結果は、全国集計のとおり「守る449票」「変える51票」「わからない34票」でした。
ただ、9条って何?という人、なんだっけという人がかなりいたとうことは、改憲の内容を知らない人はもっと多いということではないでしょうか。新聞等アンケートの6割が憲法改正に賛成、と報じられている、その6割の人たちは、現在の憲法がどういうもので、どういう内容に改正するのか、その改正の理由、改正後にもたらされる国内外の政情の変化について十分に理解しているのでしょうか。
毎日新聞の5月7日の夕刊の「水脈」というコラムに内田樹氏が「改憲護憲の利益を問う」の中で、改憲派は憲法を改正することで、改正しなかった場合に比べて国民が得られる利益について説明するべきだ、と述べておられ(内田樹氏のブログで全文をよむことができますhttp://blog.tatsuru.com/2007/05/03_1008.php)、全くその通りだと思いました。変える、事ばかりが主張され、どうして今なのか、どうして変えるのかの理由さえもはっきりしていません。その一方で、新聞で改正賛成多数と報じさせることで、改憲のムードを盛り上げて、「なんとなく改憲・なんとなく投票」に持っていこうとしているように思われます(社会はそんなもんなのかもしれませんが、私は皆さんの良識を信じます)。
今憲法改正しなければならない理由を問われたとき、はっきりと答えられるのは、あべさんだけではないでしょうか。「ぼくが変えたいから,変えるの」って。